女子野球選手のセカンドキャリア~手に職をつけて充実した日々を~

2025.07.04女子野球
女子野球選手のセカンドキャリア~手に職をつけて充実した日々を~

女子野球選手の引退後はどんな人生が待っているのか。

指導者・仕事・結婚・子育て・現役復帰など…さまざまな元女子野球選手のセカンドキャリアに迫ります。

現役選手として野球に打ち込む女子選手や保護者の方々へ、なにか少しでも選択肢のヒントになれば幸いです。

セカンドキャリア紹介 第三弾

高校時代は男子の中で野球部に所属し、大学からは女子軟式野球の世界へ…

消防設備点検などを行う国家資格を取得し、消防設備士として活躍する金谷理代さんをご紹介します。

その他のセカンドキャリア紹介記事は→ コチラ

2025年7月4日更新

 目次
プロフィール
男子野球から女子軟式野球へ
手に職をつける有資格者
子育てもひと段落した今…
働き方に悩む現役選手へメッセージ
編集後記

 

プロフィール

金谷 理代

消防設備士

球歴:埼玉県立川越西高校(野球部) → 東京女子体育短期大学(女子軟式野球部) → モンキーズ(女子軟式クラブ)

 

男子野球から女子軟式野球へ

今のように全国各地の高校に女子野球部があるわけではなかった当時、県立高校へ進学しソフトボール部へ所属した金谷さん。先輩の代が抜け、ソフトボール部の熱が下がってしまったこともあり、男子野球部へ転部し競技を続けました。

そして、東京女子体育大学に進学し女子軟式野球部へ。

男子野球から女子野球にかわった時のことを振り返ると、当時の女子軟式野球は、変化球や牽制もない状況で「これが女子野球なのか…」と強い衝撃を受けました。

入部してみるとみんな "とにかく野球が好き" でした!

一人一人の身体能力が高く、自分がプレーするより野球の細かい深い部分を教えた方がチーム力が上がると思い、1年生ながらコーチのような立ち位置でした。笑

 

手に職をつける有資格者

現在の仕事は消防設備士。

国家資格が必要な職で「難しそう」と一歩引いてしまいがちですが、金谷さんは女子野球選手たちにもおすすめできる仕事です。

消防設備の業界は、消防法に基づき点検・工事を行うので職業としても安定しています。

資格がないと行えない独占義務なため、日当(収入)も他の建設業に比べ高い方です。

消防設備士は、国家資格の中では年齢制限もなく独学で取得しやすいため、独立してライフワークバランスを充実させている人がたくさんいます。

特に女性の消防設備士はマンションや更衣室のある建物で重宝されます。

正確さを求められる点検作業や工事補助の手元作業では、野球部の球出しの経験のおかげで褒められるほどです!

 

子育てもひと段落した今…

未だ現役を続けている沖縄の友人から女子野球界の現状を聞き、女子野球に携わった者として何かできないかと活動を始めました。

私のように野球から離れてしまった経験者がたくさんいること、野球が好きだけどやる機会がなかった人たちにも注目し、35歳以上のママさん野球大会開催に向けて現在準備に奮闘中です(情報発信しているYouTubeチャンネル:ちばりよ球場は コチラ

 

働き方に悩む現役選手へメッセージ

私たちが野球をやっていた頃は「女子が野球?生意気!」そんな時代でした。

野球以外でも女性がやりたいことを貫くには周りのサポートが必要だったり、色々なことを諦めなければ出来ませんでした。

女性がやりたいことを続けながら、生活を豊かにするには、自立と社会的に認められることが必要だと当時は知りませんでした。

やりたいことに邁進し悔いのない人生を送るには、国家資格の取得も社会的地位向上の一つだと思います。

女性の活躍が目まぐるしい消防設備業界のことを、私自身もっと早く知りたかったです。

(短大時代、朝までバイトして寝ずに学校へ行って部活して…なんてことしなくて良かった)

今度は応援する立場で女子野球界のことを盛り上げていきたいです!

 

編集後記

現役の女子野球選手、学生、そして保護者の方々へ引退後の明るい未来をご紹介したいと掲載を始めた本シリーズ…

第1弾と第2弾では野球関係の仕事に携わるセカンドキャリアをご紹介しましたが、今回は全くの別業種:消防設備士という資格を活かしたお仕事です。

金谷さんからはSNSを通じてメッセージをいただき、フィールドフォース本社ではじめてお会いしました。

一度は女子野球界から少し離れたとしても、このように再び応援していくという金谷さんのように、多くの元女子野球選手たちが「また女子野球をやってみよう」「なんらかの形で女子野球に関わりたい」と思えるように女子野球界を魅力あるものとして継続させなくてはいけないですね。

フィールドフォース小林

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