走塁・ベースランニングといっても、細かく分けると様々な分野に分かれます。
例えば、駆け抜け・進塁・オーバーラン・盗塁・帰塁・タッチアップ等…
今回はその中からいくつかの項目をピックアップして、井端弘和監督に試合で活かせるポイントをお聞きしました!
2024年5月30日更新
目次 |
1塁駆け抜けのポイント |
オーバーラン・進塁のポイント |
帰塁のポイント |
ベースランニング上達用品 |
まとめ |
1塁駆け抜けのポイント
~手前の側面を土踏まずで踏む意識~
セーフになるために “最短で踏める位置=ホームベース側の側面” を、土踏まずで踏む意識をすることがポイントです。
「左右どちらかの足で踏むぞ」と決めて、その足に合わせてしまうとスピードが落ちるので、無理に足を合わせようとせずに、スピードに乗ったまま駆け抜けることが大事です。
そして、なぜ土踏まずなのか?それは「怪我を防止するため」です。
足全体をベースの上に乗せる形で踏んでしまうと、滑ったりかかとを痛めたりする可能性が高まるので、できる限り土踏まずで踏む意識をしてみましょう!
送球が逸れて1塁手が移動しない限りは、1塁手の足を踏まないよう外側目指して走りましょう。
野手との接触を避けることも、自分自身を怪我から守る大切なポイントです。
\知ってる?/
みなさんは駆け抜けに対して正しい理解をしていますか?
駆け抜けの練習をする時に「ファールゾーンに駆け抜けなさい」と指導されている選手が多いのではないでしょうか?
実は・・・フェアゾーンに駆け抜けた場合、ボールを持った野手にタッチされたらアウトである。そんなルールはないのです!
ルールを簡単に要約すると、"走者が2塁へ進もうとする行為(動き)をしたかorしていないか" が重要です。
走者が2塁へ進もうとする行為をした場合、塁上以外でボールを持った野手からタッチされればアウトになります。
走者が2塁へ進もうとする行為をしていない場合、駆け抜けとみなされてアウトにはならないのです。
したがって、フォールゾーンに駆け抜けようが、フェアゾーンに駆け抜けようが、タッチアウトになるかどうかというルールには関係ないのです。
オーバーラン・進塁のポイント
~身体も傾けながら最速で回る~
オーバーランやさらに次の塁まで狙う際には、“ベースの内側の角を踏む” ということが基本となります。
さらにより速く、必要以上に膨らんで遠回りしないためには身体を内側に傾ける事がポイントです。
駆け抜け同様に、左右どちらかの足で踏むと決めてしまい、スピードが落ちることがないよう、無理に合わせようとせず身体の使い方でより速く回れるように練習してみましょう!
\レベルアップ?/
「角を踏む」ということが基本にはなりますが、年齢やレベルが上がると「ベースの内側側面を踏み、できるだけ直角に回る」という指導をする監督・コーチもいます。
どれか一つの方法が正しいという決まりはありません。
基本を身に付けた後は、是非いろいろな方法を試して自分自身に合う、1番速く走れるベースランニング技術を突き詰めてみてください!
帰塁のポイント
~野手から遠い角の延長線上にリードする~
1塁のリードからヘッドスライディングで帰塁する際を例に解説します!
リードの幅は選手それぞれ異なりますが、統一して “野手から遠い角に帰塁する” ということが重要です。
牽制球のタッチアウトを逃れるためにも、右手を伸ばしてヘッドスライディングしたときに、野手から遠い角に最短で戻れる位置にリードしましょう!
ピッチャーは投げる手を守るためにヘッドスライディングはおすすめできません。
また、野手が動きながらベースに入る2塁も、手を踏まれてしまうリスクがあるので、ヘッドスライディングではなく、足からのスライディング等で帰塁しましょう。
\リードの幅は?/
一人一人異なるリードの幅ですが、ヘッドスライディングでの帰塁で目安となる距離は、「手を伸ばした全身の長さ+1歩半」です。
牽制だ!と判断してから、1歩踏み込んで手を伸ばすので、できれば+1歩半まではリードしてみましょう!
ベースランニング上達用品
特に小学生や野球を始めたばかりの子にとっては、言葉だけで説明されてもなかなか難しいベースランニング技術…
そこで、とにかく "わかりやすく" ベースランニングが上達する商品をご紹介します。
その名の通り、ベースの踏む位置を記す "マーカー" です。
駆け抜け用、オーバーラン用、帰塁用の3つセットで、多くのグラウンドで使われている置きベースに装着できます。
スポンジ素材の柔らかく、安全なポールを相手野手に見立てて、走塁練習をすることができます。
より実戦的なベースランニングを身に付けるには、日ごろの練習から試合を想定することがカギとなります。
まとめ
今回井端監督にポイントを教えていただきましたが、今までなんとなくわかっているつもりだったけど、「なぜ」というところまで考えてなかった!という選手や保護者の方もいるのではないでしょうか?
1つの走塁がチームの勝敗を左右することもあります。
野球に必要な3大要素と言えば 走攻守 ですね!
是非、チーム練習のベースランニング・走塁練習にも取り入れてみてください。