21回目。年末恒例となった、学童球児の夢舞台。NPBジュニアトーナメント2025は、前年は招待チームだったオイシックス、くふうハヤテ、ルートインBCリーグ、四国アイランドリーグplusが正式参加し、16のジュニアチームにより開催。明治神宮野球場と横浜スタジアムを舞台に3日間の予選リーグを経て、神宮での決勝トーナメントで覇が競われた。当メディアでは全試合をカバーできなかったが、 熱戦の模様を1日ずつダイジェストで振り返る。
(本文&写真=鈴木秀樹)
※チーム名のジュニア(Jr.)は割愛。全試合のリポートではありません

■大会1日目
▽グループA
ヤクルト〇3対2●西武
中日〇7対0●BCリーグ
※5回コールド
▽グループB
ソフトバンク〇2対0●DeNA
ロッテ〇4対3●オリックス
▽グループC
くふうハヤテ〇8対0●オイシックス
※5回コールド
広島〇7対0●日本ハム
※5回コールド
▽グループD
阪神〇5対2●巨人
楽天〇9対4●四国IL
――熱闘譜――
12月26日◇神宮球場
▽第1試合
ヤクルト3-2 西武
2回表、西武は六番・五十嵐悠晟(八海シャークス)の右越え二塁打と八番・吉田凱政(宗岡ヤンガース)の中越え適時二塁打で先制した。

2回表、西武は依田志田の適時打㊤で、五十嵐が先制のホームイン㊦

ヤクルトはその裏、二死から四球で出塁の新井一翔(西埼玉少年野球)が田代航志郎(レッドサンズ)の中越え二塁打で生還し同点とすると、寺田大智(船橋リトル)の四球に続き、九番・岡林壮有(日立ベースボールクラブ)と神林駿采(豊上ジュニアーズ)の連続適時打で2点を勝ち越した。

2回裏、ヤクルトは田代の適時二塁打㊤で、一走の新井が同点のホームイン㊦

西武は2回途中からマウンドに上がった小島颯(栗原ビーバーズ)がヤクルト打線に追加点を許さず、打線は4回にも五十嵐の安打から好機をつくり、吉田の適時打で1点を加えたが、ヤクルトも先発の太田暁希(習志野台スターズ)から栁澤勇莉(旗の台クラブ)へとマウンドをつないでリードを守り、逃げ切って勝利を挙げた。

西武は梶原煌斗(小立少年野球)㊤が先発。ヤクルトは栁澤㊦のリリーフで逃げ切り

同じ関東圏を本拠地にし、毎年、チーム結成時から練習試合を重ねる両チームだが、今年は「6戦して、1勝もできなかったんです」とヤクルトの度会博文監督が振り返る。「選手たちには、『本番では行けるぞ!』と言ってはいたんですが…」と続け、「本当に良かった」。
ヤクルト先発の太田はオープニングゲームの緊張感の中、無四球投球。「緊張もあったと思いますが、粘り強く投げてくれました。本来はもっと力のあるピッチャー。次は今日よりもいい投球をしてくれると思います」と指揮官。続けて、「失点後にすぐ、下位打線の頑張りで逆転してくれたのも大きかった」と攻撃を振り返り、「(次に戦う)中日についてはあまり情報がないんですが、いいスタートが切れたので、このままのいい流れで明日も戦いたい」と次戦に目を向けた。
ヤクルトの先発・太田

惜敗した西武の星野智樹監督は「不運な失点もありましたけど、大きなミスはなかったと思います」。勝負を分けた二死からの3失点に加え、自慢の強力打線も元気なく、悔しい敗戦ではあったが、「厳しいところを、みんなよく我慢して戦ってくれました。ナイスゲームといえばナイスゲーム」と接戦を戦い終えた選手らをねぎらい、「次に期待です」と切り替えた。
2安打2得点と気を吐いた183cm87kgの大型スラッガー、五十嵐は「監督から、アウトコースを攻められるから右方向に狙っていけと。練習試合でも1試合2安打はあまりなかったからよかったです」と打撃内容には納得の様子だった。

◇神宮球場▽第3試合
くふうハヤテ8-0オイシックス
※5回コールド
くふうハヤテとオイシックス。2024年大会は招待参加で今大会から正式参加となった両チームによる一戦は、くふうハヤテが5回コールド(7点差で成立)でオイシックスを下した。
0対0で迎えた4回裏、くふうハヤテは 先頭の三番・絵鳩理久(浜松ドリームアローズ)が左前打を放つと、一死後、敵失に続き六番・齋藤三士朗(桜木野球少年団)、七番・高岡和蘭(富士根南エコーズ)の連打、さらに連続四球と続き、二番・青木丈大(清水ファイターズ)の左前適時打、再び絵鳩の左サク越え3ランでとどめを刺した。

投げては先発の原陽菜(興津ドラゴンズ=写真㊦)が伸びのある速球を武器に3イニングを53球ゼロ封。「チームの活動期間で、一番伸びた選手。回を追って良くなりましたね」と中村勝監督も評価する右腕は「(先発を告げられ)やべぇと思ったけど、守備のみんなが声を掛けてくれて、落ち着いて投げることができました」と笑顔だった。

「どちらに転んでもおかしくなかった内容。相手のミスを突く形で、うまく攻撃してくれました」と中村監督。本塁打の絵鳩は「(4回に打者一巡し)2度目の打席で、狙ってもいいかなと思って。うまく打てました」と振り返った。
敗戦のオイシックスは、先発・水島武蔵主将(山潟レッズ=写真㊦)が力投も、4回に失策も絡んだ失点を喫し、そこから一気に畳みかけられる結果に。5年生で出場した2024年大会に続き、2年連続出場を果たした水島主将は「少し甘いところに球が行ってしまった」と先制を許した場面を悔やんでいた。

◇神宮球場▽第4試合
広島7-0日本ハム
※5回コールド
広島が1回裏に猛攻。二番・隅田知希主将(祇園オアシス)から若松生(三原西レッズ少年野球クラブ)、奥野翔(東広島クラッシャーズJr.)、小田龍聖(安佐クラブ)まで4連打。さらに敵失を挟み七番・妹尾瑛斗(中条少年野球クラブ)の右前打、四球、小山昇己(水呑ドルフィンズ少年野球クラブ)の中前適時打まで、6安打の猛攻で一挙6点を奪った。

1回裏、広島は隅田主将の中前打㊤など大量6得点の猛攻

以降は初回の失点から立ち直った先発・岩野崇來(夕張ダイヤモンドスターズ)から川内谷遥泰(余市強い子野球スポーツ少年団)へとつないだ日本ハム投手陣と、三上琥太郎(飛渡瀬バッファローJr.=写真㊦)から松下恵士(美川野球スポーツ少年団)に継投の広島投手陣との投げ合いになったが、広島が5回裏、小田と藤田大智(栗原平木山野球クラブ)の連打で好機をつくると、内野ゴロの間に小田がホームに駆け込み、5回コールド勝ち(7点差)を成立させた。

初回の得点もさることながら、広島の天谷宗一郎監督は「今日は三上の好投じゃないでしょうか」と4イニングを1安打ゼロ封の先発左腕を絶賛。
一方、コールド負けの日本ハム・𠮷田侑樹監督は「初回の6点が大きかったですね。2回以降、立ち直ってくれたのは明日以降につながりますが…」。翌日以降、くふうハヤテとの第2戦、オイシックスとの第3戦をいずれも完封快勝しており、日本ハムにとっては悔やまれる内容の初戦となった。

日本ハムは2回表、丹場泰生主将(東16丁目フリッパーズ)が中前打㊤も無得点。悔しいコールド負けとなった㊦
