NPBジュニアトーナメント

複数輩出10チーム!!『学童野球メディア』を彩った34戦士★後編

複数輩出10チーム!!『学童野球メディア』...

2025.12.25

 当メディアは日本で唯一の、学童野球専門のデジタル報道メディア。ここに登場した学童球児のうち、34選手がNPBジュニアトーナメント KONAMI CUP 2025に出場する。その顔ぶれを紹介する後編は、同一の所属チームから複数でNPBジュニア入りした選手たちにフィーチャー。結果として、全国区の強豪や馴染みのある俊英の名前や顔もズラリとなった。  (写真=大久保克哉、福地和男、鈴木秀樹/文=大久保克哉) ※注目戦士登場の6選手➡こちら ※34戦士紹介の前編➡こちら 房総の盟主から燕Jr.3人  NPBジュニア戦士は、1チーム16人。そこへの道のりは年々、長く険しくなっている。各チームで実施するセレクションの中身や選考基準はそれぞれだが、受験者の数は概ね爆上がり。10年以上前からの競技人口の激減に歯止めはかかっていないが、第21回を迎える「NPBジュニアトーナメント」は意義のある一大イベントと言えるだろう。  さて、昨年は東京の船橋フェニックス(=上写真)から6人ものNPBジュニアが誕生した。同チームからは今年も1人(柴原蓮翔=DeNAジュニア※前編参照)が選ばれたが、屈強のタレントぞろいで数多の優勝旗をコレクションした昨年は例外だったと思われる。  今年は複数人のNPBジュニアを輩出したチームが、11チームあった。そのうち6チームは、今夏の全国大会(全日本学童マクドナルド・トーナメント)に、2チームは昨夏の全国に出場している。  最多は2チームの3人。学童野球メディアでもお馴染みの“房総の盟主”、豊上ジュニアーズ(千葉)と、2017年に日本一となっている北の大地の巧者、東16丁目フリッパーズ(北海道)だ。  豊上ジュニアーズは3選手がそろってヤクルトジュニアへ。いずれも5年夏に全国デビューした世代屈指の逸材たちだ。自他ともに認めるV候補の筆頭だった、今夏の全国大会は準々決勝で涙(リポート➡こちら)。  投打がかみ合わない面があったなかで、主将の神林駿采(「2025注目戦士⑲」➡こちら)が大会2本塁打など気を吐いた。一番・三塁の福井陽大は、シャープな打撃に俊足もキラリ。左サイドの中尾栄道は、剛速球と安定した投球を披露するも、四番打者としては結果を残せず。3人が夏の消化不良も解消する働きをすれば、ヤクルトジュニアの5年ぶり日本一も十分にあることだろう。  東16丁目フリッパーズは、昨年12月の「冬の神宮」ことポップアスリートカップの全国ファイナルに登場した5年生チームが、今夏の全国で16強入り(3回戦リポート➡こちら)。打たせて取りながら、勝機を得る手練れの野球は相変わらず。粒ぞろいの戦力でも要だった、一番・遊撃の丹場泰生主将と、四番・捕手の徳田隆之介が、地元の日本ハムジュニアへ。  また、ハイセンスがうかがえた六番・中堅の佐藤秀哉(『俊英カタログ後編』➡こちら)は、全国大会後に東海地方へ転居。そして静岡を拠点とする、くふうハヤテジュニアに選ばれている。  昨年は道大会で東16丁目も破り、全国に初名乗りを上げたのは岩見沢学童野球クラブ。2回戦でサヨナラ負けも、準Vの実績もある強豪チームをあと1球まで追い詰めた(リポート➡こちら)。  その名勝負で3安打に二塁打1本を放った、5年生(当時)の柳谷一桜が、今年の日本ハムジュニアに。同じく、そこに選ばれた吉田晴は全国1回戦で登板も果たしたが、当メディアは他会場で取材しており、プレー写真がない(ごめんなさい!)。  昨夏の全国大会で、岩見沢学童に劣らぬ名勝負を展開したのは福岡の名門、金田ジュニアクラブだった(『名勝負数え唄❷』➡こちら)。その激戦では当時5年生コンビの石光奏都と福間煌大郎が大活躍し、今年はそろってソフトバンクジュニアに。当メディアも『2025注目戦士』で紹介している(石光➡こちら/福間➡こちら)。 全国初陣の双方から2人  NPBジュニアを同時に2人生んだチームは、岩見沢学童と金田ジュニアを含めて8チームある。そのうち4チームは、今夏の全国大会にそろって初出場していた。  奇しくも、そのうち2チームが全国初陣で激突。相対したのは、西埼玉少年野球(埼玉)と清水リトルモンキーズ(静岡)で、西埼玉が2対1で全国1勝を挙げている(リポート➡こちら)。  この接戦で際立ったのは、双方の投手陣だ。西埼玉は左の香川幹大主将(巨人ジュニア)から右の新井一翔(ヤクルトジュニア)へと、本格派のリレーで相手打線を圧倒。対する清水リトルは、先発の木村斗良偉主将(くふうハヤテジュニア)の柔軟なフォームが際立った。制球にやや苦しむも、72球で5回1失点と役目も果たしている。  なお、清水リトルは一番・中堅の田子朝日も、くふうハヤテジュニア入り。全国大会では左前打から二盗も決めているが、プレー写真を収められず(ごめんなさい!)。  川和シャークス(神奈川)の全国初陣は、ほろ苦いものだった。  準優勝することになる伊勢田ファイターズ(京都)に、0対6の完敗(写真➡こちら)。初回に四球やエラー絡みで4点をリードされたまま、右腕の吉本結楽は二番手で、左腕の阿部孝太朗主将は三番手で登板も、ともに失点して流れを変えられず。それでも全国出場の原動力となった両腕は、地元のDeNAジュニアに選ばれている。...

夢の祭典へ★前編『学童野球メディア』を彩った34戦士+α

夢の祭典へ★前編『学童野球メディア』を彩っ...

2025.12.23

 12月26日に開幕する夢の祭典。NPBジュニアトーナメント KONAMI CUP 2025には、16チーム256人のジュニア戦士が出場する。改めてカウントしてみると、そのうち34人は、学童野球メディアに登場済。過去の記事で名前や写真がヒットした。また、夏の全国大会(全日本学童マクドナルド・トーナメント)の出場者は、29人いることも判明。ではプレビューも兼ねて、一覧表と顔ぶれを前後編で紹介していこう。まずは、当メディアでも登場頻度がそう高くなかった、レア!?な面々から。 (写真=大久保克哉、福地和男、鈴木秀樹/文=大久保克哉) ※注目戦士登場の6選手➡こちら  5年生で台頭&登場 「意外」と書いたら失礼だが、おそらく当メディアの読者にもあまり馴染みのないNPBジュニア戦士の筆頭格は、鶴巻ジャガーズ(東京)からDeNAジュニアに選ばれた荒川航輝だろう。  選手の移籍が活発化する東京にあって、鶴巻は地元の学校の生徒だけで活動する昔ながらのチーム。ここ2年は都大会にも進めていないが、昨年2月の京葉首都圏江戸川大会(都内59チーム参加)で3位へ食い込んだ(リポート➡こちら)。  その快進撃をリードした薗部駿(『2024注目戦士⑫』➡こちら)はその後、西武ジュニアに。そして当時5年生ながら、四番を張っていた二塁手が荒川だった。また昨年のチームは底抜けに明るく、個の育成によって強豪チームを脅かすなど、父親監督の斬新な理論や取り組みが成果を挙げていたことから『チームファイル』で紹介した(➡こちら)。  その鶴巻に続いて『チームファイル』で紹介したのが、三重県の度会BEAST(➡こちら)。昨年6月、結成6年で全国初出場を決めたチームへ取材ヘ赴くと、平日練習で5年生以下を引っ張っていたのが、マスクをかぶる尾鼻翔也だった。  昨夏の全国大会は初戦敗退で、背番号12の尾鼻に出番はなし。今夏の全国出場はならなかったが、中日ジュニアのセレクションに合格。創立7年で3人目のNPBジュニア誕生と、こちらも個の育成に成功しているようだ。  同じく昨夏の全国大会に5年生で出場した、北ナニワハヤテタイガース(兵庫)の馬野心輝は、五番・一塁で銀メダルに貢献。チームはスタメンの4人が下級生という若さで、36年ぶりの日本一まであと一歩だった(リポート➡こちら)。期待された今年は、ハイレベルな兵庫県を勝ち抜くことはできなかったが、馬野が阪神ジュニアに選ばれた。 夏の全国経験者29人  尾鼻と馬野のように5年時に全国出場した選手(4人)も含めると、今年は29人のNPBジュニア戦士が全国経験者ということになる(※一覧表参照)。  1986年の日本一、牛島野球スポーツ少年団(秋田)は28年ぶり出場の今夏は8強入り。その原動力となった右の鉄腕・東海林大志は、楽天ジュニア入り。全国大会の活躍ぶりは『俊英カタログ』の後編で紹介している(➡こちら)。同じく『俊英カタログ』の前編(➡こちら)で紹介した伊勢田ファイターズ(京都)の藤本理暉は、投打で準優勝の立役者に。阪神ジュニアでも、二刀流での活躍が期待されている。  全国初陣から16強入りした大坪赤門南波多少年野球部(佐賀)は、捕手兼抑え投手の前田武蔵がソフトバンクジュニアに(2回戦リポート➡こちら)。同じく初出場でベスト16の富谷ストロングスポーツ少年団(宮城)は、エース右腕の越前貴仁が楽天ジュニアに(3回戦写真ダイジェスト➡こちら)。  IBCレイカーズ(熊本)は初出場で全国1勝はならずも、元王者と好勝負を展開(1回戦リポート➡こちら)。その後、ソフトバンクジュニアの最終候補20人に合格した勝山稜大は、一番・遊撃で全国デビュー。2打数無安打1四球1得点で短い夏を終えたが、あわや先頭弾という大飛球を右へ放っていた(=下写真)。  2年ぶり出場の松山NORTHベースボールクラブ(愛媛)も、1回戦で元王者に0対1と惜敗した。その悔しさもバネに、ポップアスリートカップを勝ち進んで「冬の神宮」こと全国ファイナルに初登場。  12月6日の神宮初日には、四国ILリーグジュニアに選ばれていた那須原悠翔の姿も。そして、5回1安打無失点に8奪三振という快投で初戦突破に貢献した。「冬の神宮」については新年に大会リポートをお届けする予定だが、松山NORTHのエース右腕のコメントを先にお届けしておこう。 「夏の全国が終わっても監督もコーチも厳しかったんですけど、自分たちでも声を掛け合いながら四国予選も優勝して神宮に来ることができました。ジュニアチームには去年の先輩も選ばれていて、自分もNPBトーナメントを経験することでレベルを1つ上げられると思うので、楽しみです」  そう語った那須原の最速は115㎞(夏に計時)で、165㎝52㎞と身体も伸び盛りだ。神宮で1勝後に仲間と別れて空港へ。翌日(日曜)のジュニアの活動に参加するために、ひと足早く東京を後にした。 「冬の神宮」を目前に涙したのは、激戦区・東京を制してきた高輪クラブ。それでも巨人ジュニアに選ばれていた主将の鴨志田京が、関東最終予選で出色の遊撃守備とシャープな打撃を披露している(リポート➡こちら)。  今年の東京を大いに盛り上げたのは、船橋フェニックスと国立ヤングスワローズだ。船橋は都3位で、3年連続の全国出場ならず(リポート➡こちら)。国立は都ベスト8で、14年ぶりの全国出場はかなわなかった(リポート➡こちら)。それでも、船橋からは左巧打者の柴原蓮翔がDeNAジュニアに。国立は、エース右腕の山崎央月が巨人ジュニアに選ばれている。  また、2年連続で全国予選の都大会に出場した、清瀬ツインズの安達昊太主将がヤクルトジュニア入り。都2回戦でコールド負け(リポート➡こちら)も、投打に奮闘したキャプテンが「NPBジュニアに入りたい」との夢を実現させた。 お詫びと期待を込めて...

12・26開幕★夢の祭典へ『2025注目戦士』から6人出陣!

12・26開幕★夢の祭典へ『2025注目戦...

2025.12.21

 NPBジュニアトーナメント KONAMI CUP 2025は、12月26日に神宮球場と横浜スタジアムで開幕する。従来のNPB12球団に加え、今大会から正式参加となる独立リーグらのジュニア計16チームが4グループに分かれて予選リーグを行い、29日に神宮球場で準決勝と決勝を行い日本一が決まる。学童野球メディアでは『2025注目の逸材』として延べ24人を記事と動画で紹介してきたが、そのうち6選手がNPBジュニアに選ばれている。では改めて、顔ぶれを紹介しよう。 (動画&写真&文=大久保克哉) ★6選手プレー動画のプレイリスト➡こちら  当メディアの『注目選手』は、自薦他薦ではなく、あくまでも現場取材で出会った逸材を紹介している。「逸材」とは技能やパワーやスピードなどが抜けているだけではなく、全力プレーや小学生なりの相応のマナーを伴うことが大前提だ。  取材は主に秋の新人戦に、夏の全国大会(全日本学童マクドナルド・トーナメント)とその予選になる。残念ながら、47都道府県を等しく回れないのが課題であり、悩みの種。また、高い実力やポテンシャルの持ち主でも、チームとして勝ち上がってこられないと、ほぼ巡り合えないという側面もある。  要するに『2025注目選手』は、前途有望な6年生のほんのひと握りに過ぎない。また、NPBトーナメントに出場する16チームの活動地域にもバラつきがあり、選ばれた256人のジュニア戦士以外にも逸材は各地にまだまだいることだろう。  さて、256選手の中の6人は、当メディアにて動画と記事とでじっくりと紹介してきた。その6人のうち5人は、夏の全国大会に出場実績がある。 横浜DeNAベイスターズJr. 東京・旗の台クラブ 豊田一稀 ※2月21日公開記事➡こちら  唯一の全国未経験者は、DeNAジュニアの豊田一稀だ。所属する東京・旗の台クラブでは投打二刀流で活躍し、秋の新人戦では東京大会に続いて関東大会も制して最高位に輝いた。年が明けて春には、全国区の強豪が集う東日本大会で優勝。エース左腕の豊田は、クールな投球と勝負強い打撃でMVP級の働きだった。  ところが、5月からの全国最終予選(都大会)を前に肩を痛めてしまい、スタメンを外れた初戦(2回戦)でレッドサンズに敗北。だが、1対4の最終回に代打で登場した豊田は、右中間へ二塁打を放って一時同点への足ががりとなった(リポート➡こちら)。すでに肩のケガも癒えているはずで、NPBトーナメントではさらに進化した姿を披露してくれることだろう。 阪神タイガースJr. 滋賀・多賀少年野球クラブ 里見葵生 ※3月12日公開記事➡こちら   東京ヤクルトスワローズJr. 千葉・豊上ジュニアーズ 神林駿采 ※8月1日公開記事➡こちら  ...

【2025西武Jr.】攻守機能で勝負強さも例年以上。悲願の初Vへ

【2025西武Jr.】攻守機能で勝負強さも...

2025.12.18

   年末の夢の祭典「NPBジュニアトーナメントKONAMI CUP2025」の開幕まで1週間あまり。チーム情報の第5弾は、悲願の初優勝を目指す埼玉西武ライオンズジュニアだ。8年目の指揮を執る星野智樹監督は、例年以上に自信をのぞかせる。その要因とは──。 (写真&文=鈴木秀樹) 投打とも粒ぞろい 「今年はどうですか?」「今年のチームは強いですよ」──。 星野監督がにやりと笑う。実はこれ、毎年のやり取りだ。 毎回、その年のメンバーの特徴や得意、不得意を把握し、巧みな起用で選手らの長所を引き出している印象が強い星野監督だが、今年は少しトーンが違う。 「練習試合も負けてないんですよね」  投手出身の星野監督らしく、投手陣の育成と起用を軸とした戦い方の方針は例年通り。だが、今年はその戦略がいつも以上に大きな意味を持つ。 各チームの登録選手は16人だが、今年の西武Jr.は5年生のサポートメンバー5人を含む21人で活動している。本番までの過程だけでも、5年生には稀少な経験。またチームとして、長丁場も想定していることも背景にあるのだろう。  昨年は招待枠で参加したオイシックス新潟、くふうハヤテ静岡.、BCリーグ、四国ILの各ジュニア4チームが今年は正式参加となり、予選リーグは2日間2試合から、3日間で3試合と1試合増に。さらに最終日の決勝トーナメントに進めば、1試合目で投げた投手は球数にかかわりなく2試合目は登板不可になる。要するに、ピッチャーのやりくりについては、考えなければいけないことが増えるのだ。 「それもあって、どの選手も複数のポジションを守ってもらうことが前提です。とはいっても、外野の守備は特殊な部分もあるし、それもそれで難しいんですが…」 投手陣を大いに助けてくれそうなのが、強力打線だ。「打撃練習の時間は短いですよ」と星野監督は話すが、11月中旬のヤクルトJr.との練習試合でも、上位から中軸はもちろん、下位打線からも好機を演出、さらに長打も。切れ目がない打線とはこのことかと、うならされた。同日のダブルヘッダーの初戦は4対6からの最終回逆転勝ち(7対6)で、星野監督も「ああいう場面も、イメージ通りの試合運びをしてくれているんですよ。大したものだと思います」と驚きを隠さなかった。 「ただ、いざ大会になって、こちらの想定通りにいくかと言えば…。ここまで順調に来ているだけに、気を引き締めていかないと」 大会本番での戦いの厳しさを知る指揮官だけに、油断はまったくない。思いをチーム全員で共有し、悲願のチーム初優勝を目指す。 平日にもアプローチ  今年はチームスタッフの編成にも変化がある。従来のチーム代表は、ライオンズアカデミー(通年スクール)の事務方職員が務めてきた。これを改め、新たに代表となった同アカデミーの白崎浩之コーチは、このように語る。「ジュニアチームの代表は、監督・コーチとはまた違って、活動全体を見ながら、彼ら指導陣と、選手の保護者をつなぐ役割でもあります。その部分をアカデミーコーチのボクが担当することで、単なる事務連絡だけではなくて、コーチ目線でのお願いみたいなこともできます。ボクらが選手たちと関われるのは週末だけ。事務的な連絡はもちろんですが、平日にこれをしておいてくれるとプラスになります…というようなお願いごとも伝えるようにしています」  白崎代表は埼玉栄高の出身。現役時は俊足の内野手としてDeNAとオリックスでプレーし、独立リーグでは登板も果たしている。そんな元プロ選手が、笑顔でこう言ったのも印象的だった。 「関わったみんなが、ライオンズJr.で良かったと思えるチームにしたいですね」  キャプテンの諸橋侑吾は、新潟県南魚沼市からメンバーに選ばれた。「みんなよりも先に声を出して、プレーでも、プレー以外でも引っ張っていける選手になりたいです」と、頼もしい投打二刀流。ウォーミングアップのキャッチボールから、浮き上がるような球筋のボールが目を引く。マウンドに立てば120㎞超の剛速球を投げ込み、打っても力強い打球が印象的だ。  また、ヤクルトとの練習試合2試合の両方でサク越えの本塁打を放った丸山涼は「ホームランバッターになりたい。チャンスに強いバッターとして、できれば四番で頑張りたいです」と元気がいい。  練習試合で好成績を続けながら、指導陣だけでなく、選手たちにも浮かれたところはなく、地に足がついた印象が強い今年の西武Jr.。今年は、どんな戦いを見せてくれるだろうか。   ■2025埼玉西武ライオンズジュニア  スタッフ&メンバー 監 督 26 星野 智樹コーチ 68 宮田 和希コーチ 63 綱島 龍生 0 舘野 奏空(真岡クラブ)※1 中澤 諒陽(レッドサンズ)3 澤永 勇真(浦安ベイマリーンズ)4 羽鳥 雄翔(小泉ジュニアーズ)※5 栗原 侑甫(霞ヶ関イーグルス)6 吉田 凱政(宗岡ヤンガーズ)7 小林 奏太(東村山3RISEベースボールクラブ)※8 中山 翔太(志木ジュニアベースボールクラブ)9 矢野 駿介(茗荷谷クラブ)10 桂  歩夢(小手指ファイターズ)11 小島  颯(栗原ビーバーズ)16 植田 康太(小山ドラゴンズ)※17 熊代 海聖(西堀ファルコンズ)18 相座丞太郎(小平フレンズ)23 梶原 煌斗(小立少年野球)25 五十嵐悠晟(八海シャークス)27 諸橋 侑吾(八海シャークス)31 佐藤 慧大(ファイヤーナインズ)42 丸山  涼(宝木ファイターズ)51 川浦 英勝(群馬ワールドウイングス)66 片山  粋(中村ウィンズ)※ ※は5年生のサポートメンバー。数字は背番号、カッコ内は所属チーム

【2025楽天Jr.】実績随一!!スモールベースボールで3度目Vへ

【2025楽天Jr.】実績随一!!スモール...

2025.11.07

 12月26日開幕の「NPBジュニアトーナメント KONAMI CUP2025」のチーム情報第4弾は、ピカイチの実績を誇る"みちのくの雄”だ。球界再編問題を経て2005年、東北に初めて誕生したプロ野球チームが東北楽天ゴールデンイーグルスで、学童球児のこの夢の祭典もスタートした。第2回大会の2006年にジュニア日本一に輝いた楽天Jr.は、2018年に2回目のV。そして3回目の頂点を目指し、寺岡寛治監督のもとでディフェンス重視の練習に励んでいる。 (写真&文=鈴木崇良) 「東北」から成る一体感  東北楽天の誕生は、日本プロ野球で50年ぶりの新規参入でもあった。本拠地は宮城県仙台市だが、球団名にもあるように「東北」の全域に根を張っており、今季に続いて来たる2026年シーズンも、東北全6県での一軍公式戦開催が発表されている。  ジュニアチームも毎年、東北6県にわたる広範囲からまんべんなく選手を選出しており、一体感が際立つ。実績もピカイチで、過去20年の大会で優勝と準優勝が各2回、3位が6回。決勝トーナメント進出は、実に10回を数える。  今年もその伝統と実績を受け継ぐ16人の選手たちが、仙台市内での強化練習を中心としながら技とチーム力に磨きをかけている。 守備8割の機動力野球  寺岡監督は2023年まで投手として楽天でプレー。24年から通年スクールのアカデミーのコーチとなり、楽天Jr.の監督も務めて2年目になる。今年も掲げているのは「守り勝つ野球」と「隙のないチーム」。徹底した守備重視のスタイルで、練習時間の約8割を守りに割いているという。 「いかに少ない失点で守り切るかがテーマ。(全国からトップクラスの選手が集まる大会だけに)隙ができれば大量失点につながる。だからこそ、細かい部分にこだわり、隙のないチームをつくっています」(寺岡監督)  現在ではどの球団も、16人のジュニア戦士を決めるまでにセレクションを実施している。結果、どのチームも個の能力が高いタレント軍団となり、プロ野球のオールスターゲームのように、各々が目一杯に投げて打って勝負する、という図式になりやすい傾向もある。  そこへいくと、楽天Jr.のカラーは独自で明確だ。あえて例えるなら、侍ジャパンの代名詞とも言える“スモールベースボール”か。 「守ることで勝つ」「取れるアウトを落とさない」と、指揮官の言葉からもそれはうかがえる。ファインプレーより、平凡なゴロやフライを確実にアウトにすることを重要視しているとあって、練習では基本動作を繰り返す光景も。  指導陣の意思疎通と役割分担も円滑だ。外野ノックは、球団初年度にプロとなった大廣翔治代表(前監督)が担当する。投内連係では元内野手の岩﨑達郎コーチがノッカーとなり、捕手出身の古川翔輝コーチがマスクをかぶりながら選手と一緒にプレーし、一つひとつのプレーに対して丁寧に指導する姿があった。 「出塁して走る。相手の守備の隙を突いて得点する。ヒットが続かなくても、一人ずつ確実にホームへかえす攻撃を目指しています」(寺岡監督)  オフェンス面もやはり、侍ジャパンにも共通する意図が見えてくる。一発長打よりも、出塁と走塁を組み合わせた「1点を奪う野球」に重点を置く。守備において掲げるテーマの逆で、「いかに相手の隙を突くか」がカギとなる。 冬のしばれ増すほどに 「昨年とスタイルは、まったく同じ。やるべき野球は変わらないので、継続して取り組んでいます」と語る寺岡監督には、「点を取られなければ、負けることはない」という信念もある。  もしかすると、それも楽天Jr.で受け継がれてきた伝統なのかもしれない。ド派手な活躍より、1点や勝利を追求し続ける。この徹底したスタイルが、随一の実績に結びついている面はあるだろう。  東北地方を代表する16人の精鋭たちは、自チームでそれぞれ培った力に強化練習で磨きをかけていく。冬のしばれが増すほどに、チームも出来上がっていく。そして東北の子どもたちの連帯感・団結力・あきらめない気持ちを本番でも発揮し、2018年以来7年ぶりのジュニア日本一へと向かう。   ■2025東北楽天ゴールデンイーグルスジュニア スタッフ&メンバー 代 表 大廣 翔治監 督 寺岡 寛治コーチ 岩﨑 達郎コーチ 古川 翔輝 1 千葉  陽(綴子・清鷹ブルーホークス)2 七戸 陽向(野内ヤンキース)5 齋藤 朝陽(西目シーガルズジュニア)6 藤原 翔琉(角館マックススポーツ少年団)7 黄金﨑 煌(野内ヤンキース)8 大塚  樹(六ヶ所ベースボールクラブ)11 東海林大志(牛島野球スポーツ少年団)15 越前 貴仁(富谷ストロングスポーツ少年団)18 金田 壮平(合川ニュースターズ)20 野場 宗謙(平内ベアーズスポーツ少年団)21 加藤 陽太(太田Jr.B.C)22 三橋虎之助(野内ヤンキース)24 熊谷 大誠(大崎ジュニアドラゴン)31 藤倉 颯大(陸前高田ベースボールクラブ)55 齋藤 悦生(広瀬スポーツ少年団)99 小野寺 翼(浮島サザンカジュニアーズ) ※数字は背番号、カッコ内は所属チーム。太字は全日本学童大会出場

【2025】在京球団、G×Sテストマッチ2試合

【2025】在京球団、G×Sテストマッチ2試合

2025.11.04

 年末の「NPBジュニアトーナメント KONAMI CUP 2025」に向けて、出場16チームは実戦中心のチームづくりに入っている。対戦相手は全国区の強豪や地域選抜チーム、中学生チームと多様で、在京球団同士のテストマッチもよくある。10月中旬には、東京・稲城市のジャイアンツタウンスタジアムで、読売ジャイアンツジュニア(以降、巨人Jr.)と東京ヤクルトスワローズジュニア(以降、ヤクルトJr.)の練習試合が午前と午後に行われた。両軍の対決は今季2回目で、ヤクルトJr.が連勝している。 (写真&文=鈴木秀樹) ヤクルトJr.が2勝!でも前日は… ▽第1試合ヤクルトJr. 001116=9 110000=2巨人Jr. 【S】新井、中尾、田代-神林【G】木村、丸山-松尾【評】1回、巨人Jr.が一番・荒武晄大(谷端ジュニアスポーツ少年団)の内野安打から好機を広げ先制。2回にも熊井健隼(深川ジャイアンツ)の二塁打を足掛かりに1点を加えた。しかし、ヤクルトJr.は3回に新井一翔(西埼玉少年野球)と福井陽大(豊上ジュニアーズ)の連続内野安打で1点を返すと、4回には四番・小林昊聖(扇ターキーズ)の左中間ランニング本塁打で同点に。5回、神林駿采(豊上ジュニアーズ)の右中間二塁打から勝ち越し点を奪い、6回には小林と福井が三塁打、田代航志郎(レッドサンズ)も二塁打を放つなど、打者10人7安打の猛攻で6点を挙げ快勝した。 ▽第2試合巨人Jr. 000000=0 00100 X=1ヤクルトJr.【G】山崎-篠田【S】五十嵐、栁澤-東海林【戦評】巨人Jr.は先発の山崎央月(国立ヤングスワローズ)が完投。ヤクルトJr.は先発の五十嵐悠人(足利ウェストクラブ)から、栁澤勇莉(旗の台クラブ)へのリレー。ともに投手陣が好投してバックも無失策と譲らない。引き締まった好ゲームは、1対0で決着した。安打数は巨人Jr.が3、ヤクルトJr.が2。ヤクルトJr.の神林駿采が3回に放った左翼線を抜く当たりがランニング本塁打となり、これが唯一の得点となった。   G三軍コーチに就任。 西村監督7年目が集大成に  巨人Jr.は活動開始から1ヵ月少々で、すでに10試合以上のテストマッチを行ったという。今季は従来以上に練習もしっかりとこなしており、「チームらしくなってきました」と西村健太朗監督が話す。 「去年は申し訳ないのですが、黒田(響生)コーチにすべて任せきりになってしまったんです。今年はコーチの役割分担もできて、ポジションごとの練習もしっかりできている。打撃や走塁も、ちゃんとできています」  練習試合は1日2試合、時には土日で4試合に。選手たちが自身をアピールするのは当然だが、指揮官はどういう狙いをもって戦っているのだろうか。 「大会本番での、いろんな場面を想定するようにしています。投手陣は連投こそありませんが、先発候補にはある程度、長いイニングを投げてもらうこともある。あるいは、たとえば途中出場の選手がいかに平常心で、いつも通りにプレーできるか。それが勝負を分けることもありますからね」  ヤクルトJr.には連敗も、前日はロッテJr.に連勝していたという。「相手が違うとはいえ、今日はこの結果。紙一重なんですよね」と、急造チームの難しさも吐露する。それでも西村監督には、ジュニアチームを率いて6年という経験がある。また通年スクール(ジャイアンツアカデミー)のコーチも長らく務めているだけに、今どきの小学生への理解も深い。最終的に、勝負強いチームに仕上がってくることだろう。 第1試合は一番の荒武が2安打(上) 第2試合は山崎が完投した(下)  ヤクルトJrとの第2試合で先発した山崎央月は、2安打1失点完投。敗れはしたものの、テンポの良さとコーナーへの投げ分けが光った。5イニングを投げたのも、今季のチームでは初だった。 「ジュニアの試合はレベルが高くて、少しでも甘いところにボールが行くと、打たれてしまう。だから高低も、コースもすべて使って、タイミングもずらしたりして投げるんです。すごくいい経験ができていると思います」(山﨑)  試合での反省を次に生かしながら、投球の幅を広げているようだ。ちなみに、この日の1失点は「外野に(大会本番同様の特設)フェンスがあれば、ホームランにはなっていなかったでしょうね」と西村監督からフォローが入っていた。  キャプテンを務めるのは、捕手の篠田凌(用賀ベアーズ)。「みんな慣れてきて、すごくうるさいけど、試合では声が出ません(笑)」と、チーム状況を明るく打ち明ける。Gのユニフォームに袖を通して日は浅いが、捕手として視野が広がり、カバーリングなど新たなことも身についてきたという。  仲間もハイレベルな上に、指導陣は元プロ選手。そんな環境を与えられて満足しているだけではなく、何でも吸収しようとの意欲が主将からはうかがえる。 「ジャイアンツJr.では1試合1試合が、すごく貴重な時間だと感じています。監督やコーチの言うことを全部ノートに書いて、家に帰って読んでいます。友達とも教えあったりしてます。すべて身につけたいんです」   取材日は試合後、巨人軍の選手たちが使っている施設でそのまま練習した。 ケージを使ってのフリー打撃と同時に、打球を見極めての走塁練習。ファウルゾーンでもバント練習と、真新しいスタジアムの全面に散ったリトルG戦士が汗を流した。またフリー打撃では、選手の父親たちも外野で守りながら、息子たちの成長を見守っていた。 なお、西村監督は巨人三軍の投手コーチ、大田泰示コーチは同二軍打撃コーチの就任がこのほど発表され、ジャイアンツタウンでの秋季練習にも参加している。「今年のジャイアンツジュニアは、現体制のまま大会までいきます」と西村監督は明言。年末のトーナメントが就任7年目間の集大成となる。...

【2025日本ハムJr.】道内16/350の精鋭で14年ぶりV奪還へ

【2025日本ハムJr.】道内16/350...

2025.10.29

 12月26日(金)に開幕する、学童球児の夢の祭典「NPBジュニアトーナメント KONAMI CUP2025」のチーム情報第3弾は、北の大地から! 北海道日本ハムファイターズジュニアは就任2年目の𠮷田侑樹監督のもと、道内の応募350人から選ばれた精鋭16人が一丸となり、14年ぶりのジュニア日本一を期して活動している。 (写真&文=柴田隼斗) 前年準Vも、喜びより…  年々、どの球団も本気度が増しており、「ジュニア選手」の競争倍率も大会のレベルも上がるばかり。まさしく“夢舞台”となっているなかで、日本ハムJr.は昨年、10年ぶりの決勝進出を果たして準優勝した。銀メダルは2008年、2014年に続いて3個目だ。  しかし、圧倒的な戦力で予選リーグをトップ成績で通過していた。それだけに、銀メダルの喜びより優勝を逃した、との思いが強いのかもしれない。「昨年は悔しい成績に終わってしまいました」と振り返る吉田監督は、心を新たにしていた。 「昨年以上に、優勝という言葉にこだわって取り組んでいます」  向かうは2011年大会以来、14年ぶり2回目のジュニア日本一だ。  活動は毎週末、土日の練習が中心となる。 「限られた練習時間の中で、消極的にならないよう、全員が声を出し、アピールにもつなげてほしい」と語る吉田監督は、ハムの元投手。東海大では2014年に大学選手権優勝、大学ジャパンにも名を連ねた。短期間の代表チームも経験しているとあって、理想は具体的かつ現実的だ。 「良いプレーも、悪いプレーも指摘しあえるようなチームになってくれたら」  そんな指揮官に、今年は頼もしい味方も加わった。ハムの元投手で、2020年大会から2023年大会までは日本ハムJr.を率いた須永英輝氏がコーチとして復帰。同じく元ハムの外野手、谷口雄也コーチと3人の指導体制は万全だ。 「愉しむ」テーマに日本一へ  キャプテンを担うのは、札幌・東16丁目フリッパーズの主将でもある丹場泰生(=下写真)。所属チームは道内はむろん、全国的に知られる名門で、2019年には道勢初の日本一に。今夏の全日本学童マクドナルド・トーナメントはベスト16入りしている。 「『愉しむ』をテーマに、野球を愉しみながら日本一を目指していきたい」  精鋭が集う日本ハムJr.でも、丹場主将は自身が中心となって、チームをまとめていく覚悟。その目はまた、地元の広い大地と未来へも向けられていた。 「この先も中学、高校とお互いを意識しあい、僕たち世代で北海道内の野球を盛り上げていきたい」 夏の全国経験者がメンバーに6人。徳田隆之介(上)は東16丁目フリッパーズの四番・捕手、柳谷一桜(下)は5年時の昨夏、岩見沢学童野球クラブの八番・遊撃で活躍した(撮影/大久保克哉)  大型選手が目立った昨年に比べると、今年のチームは小柄な印象。どういう野球が展開されるのか、カラーが決まってくるのもこれからとなるが、練習の方針は明解だ。 「難しいことよりも、レベルアップにつながる基本的な技術メインの練習を中心にしています」(𠮷田監督)  大会に出場するジュニアチームは近隣になく、最も近くて宮城県の楽天Jr.となる。寒冷地でもあり、ライバル同士での切磋琢磨はできないが、道内では全国で5番目に多い358の学童軟式チームが活動している。また取材日のように、中学生チームも練習試合習の相手を務めてくれている。  そういう“道仲間”の力も借りて実戦も重ねながら、日本一を目指して戦う集団へ。日本ハムJr.は、これからも成長していく。   ■北海道日本ハムファイターズジュニア2025 スタッフ&メンバー...

【2025日本ハムJr.】道内16/350...

2025.10.29
2025プレビュー
【2025ヤクルトJr.】コロナ禍以来の頂点へ。燕ジュニアが飛翔

【2025ヤクルトJr.】コロナ禍以来の頂...

2025.10.24

 年末の夢の祭典「NPBジュニアトーナメントKONAMI CUP2025」のチーム情報第2弾。2005年の第1回大会の王者、東京ヤクルトスワローズジュニアをお届けしよう。現役では最長8年目となる度会博文監督は、2019年から2連覇を達成。球界の底力もあって開催された、あのコロナ禍以来の5年ぶり4回目のV奪還を期している。 (写真&文=鈴木秀樹) 実戦重ね、チームひとつに  近年は選手の大型化が顕著となっている大会だが、今年のヤクルトJr.も大柄な選手が複数いる。「昨年と比べると、確かに平均身長は高いかもしれません」と度会監督は語るが、身体のサイズありきの選考ではもちろんなかった。  大会は昨年同様、16チームの参加による4日間の戦い。どのチームも、3日間の予選リーグで3試合をこなす。そしてグループ1位で4日目の決勝トーナメントに進み、準決勝と決勝まで行くと5試合に。そこまで戦い抜くことも視野に入れた上で決まったのが、メンバー16人(※ページ最下部参照)だという。 「今年は去年までに比べて、ピッチャーのポジションで応募してきた選手の割合を増やしたんです」(度会監督)。  すでに関東圏のNPBジュニアチームとはひと通り練習試合をしたが、投手陣の編成も柱も模索中のようだ。「投手の起用については、まだ試し試しですね。今のところ、短いイニングを何人かでつないで、という戦い方をしています」(同監督)。  キャプテンを務めるのは、今夏の全日本学童マクドナルド・トーナメントの千葉代表、豊上ジュニアーズでも背番号10の神林駿采。強肩強打で全国8強入りに貢献した正捕手だ。 「結団式の後、16人全員に1日キャプテンをさせ、選手にもアンケートもとって誰にするか決める、これまでと同じ方法で選んで、任せています」と度会監督。日はまだ浅いが、主将の評価はなかなかだ。「比較的、おとなしい選手が多い中、よく声を出して引っ張ってくれてますよ」。また、楽しそうに見える神林本人はこう語る。 「レベルの高い選手ばかりで、キャプテンをしていてもいい勉強になります。ミスした人に積極的に声を掛けたりして、良い雰囲気でプレーできるように心がけています」 家族的なチームづくりも健在 「ウチは練習や試合でも、スタッフの数が少なくて」と度会監督が嘆く。取材日も正式な指導陣は、同監督に新スタッフの佐藤貴規コーチ、石附彩マネジャーの3人のみ。だが、さほど困っている様子もなかった。  練習試合を終えた後は、チーム練習に。そしてそこからは、選手の父親たちが大ハッスル。打撃練習では投手役としてシャトルや穴あきボールを投げたり、実戦形式の守備練習では走者役を務めたり。そうした取り組みの影響もあり、毎年、まるで大きな家族のようなチームになるのも、ヤクルトジュニアの特徴だ。  お父さん投手が投げたシャトルや穴あきボールを打ち込む選手たちの間を縫うように、佐藤コーチが選手一人ひとりを順番に見て回りながら、アドバイスを送っていた。現役中の佐藤コーチは左打ちの外野手で、実兄の由規氏(現二軍コーチ)とともにヤクルトでもプレーしていた。  練習を重ね、「チームの一体感は、徐々に出てきていると思います」と度会監督。コロナ禍の中で行われた2020年以来となる、5年ぶりの日本一奪還に向け、チームづくりは着実に進んでいるようだ。   ■2025東京ヤクルトスワローズジュニア スタッフ&メンバー 監督  4 度会博文コーチ 8 佐藤貴規コーチ 15 村中恭兵コーチ 67 平井 諒 0 長谷部蒼海(深谷ボーイズ)1 福井 陽大(豊上ジュニアーズ)2 中尾 栄道(豊上ジュニアーズ)5 東海林想也(生浜ヤンキース)6 岡林 壮有(日立ベースボールクラブ)7 寺田 大智(船橋リトルリーグ)9 田代航志郎(レッドサンズ)13 神林 駿采(豊上ジュニアーズ)16 栁澤 勇莉(旗の台クラブ)17 太田 暁希(習志野台スターズ)18 新井 一翔(西埼玉少年野球)20 五十嵐悠人(足利ウェストクラブ)23 安達 昊太(清瀬ツインズ)24 多田  葵(大宮ツインズ)42 知久 幸介(清原中央ジャイアンツ)55 小林 昊聖(扇ターキーズ) ※数字は背番号、カッコ内は所属チーム。太字は全日本学童大会出場

【2025巨人Jr.】年末4度目Vへ、精鋭18戦士で始動

【2025巨人Jr.】年末4度目Vへ、精鋭...

2025.09.26

 学童球児の年末の夢の祭典「NPBジュニアトーナメントKONAMI CUP2025」(日本野球機構、NPB12球団主催)に向けて、NPB12球団ほか全16球団のジュニアチームが各地で始動してきている。過去3回優勝の読売ジャイアンツジュニアは、9月13日に都内で練習をスタート。プロOBの指導陣の下、選ばれし18人のメンバーが基本的なメニューを精力的にこなした。今後も週末を中心とした活動で切磋琢磨しながら、2014年以来となるジュニア日本一へ向かう。 (写真&文=鈴木秀樹) 16+2人で練習をしっかり  今年のジャイアンツJr.のメンバー(※ページ最下部参照)は昨年同様、大会規定のベンチ入り16人に、サポートメンバー2人を加えた18人。7~8月に行われたセレクションを経て選ばれた精鋭たちの中には、春から夏にかけて行われた、学童軟式の全国大会や都県大会を賑わせた顔も多い。 2022年と翌23年に準優勝へ導いた西村健太朗監督は、就任6年目になる。活動開始の3連休(9月13~15日)は都内のグラウンドで、13、14日を練習に、最後の15日を練習試合にあてた。 14日の練習は、午前中限定で4時間弱。本格的な走塁練習こそメニューになかったものの、ポジション別に連係も含めた守備練習や、穴あきボールを使った打撃練習を集中的に行った。  ジャイアンツJr.には、優先的に利用できるグラウンドがない。そこで昨年までは、他のジュニアチームや各地の学童選抜チーム、中学軟式野球部などとの練習試合を積極的に組み、実戦を通したチームづくりが恒例だった。だが、今回は少し違うようだ。「今年はできるだけグラウンドを確保して、練習をしっかりしていきたいんです」と西村監督は語る。例年、選手らの長所を見出し、個々の将来まで見据えた起用とチームづくりが印象的。今年はさらに踏み込み、限られた期間ながら、技術面の指導と育成も活動の軸に据えていくという。  練習2日目は、西村監督は専門分野の投手陣を中心に全体を見て回った。また、内野守備は黒田響生コーチ、外野守備と打撃は大田泰示コーチと、それぞれ専門分野を中心としながら選手らの動きをチェックし、アドバイスを送る姿があった。  そのほか成瀬功亮マネジャー、與那原大剛サブマネジャーら、通年スクール「ジャイアンツアカデミー」のコーチ陣も加わり、充実の指導体制。巨人の一・二軍でのコーチ歴も長い、同アカデミーの高田誠副校長は、捕手候補の選手たちに基本動作をみっちりとたたき込んでいた。  今年から新たに加わった大田コーチは、2009年にドライチで巨人に入団し、昨季までDeNAでプレーしていた35歳。この1月からジャイアンツアカデミーでもコーチとして、高学年選手の指導にあたっている。 「ジュニアチームも6年生ですし、違和感なくやれています。(ジュニアチームの指導は)まだ活動が始まって間もないので、これからですが、選手一人ひとりの長所を引き出してあげることができたら」(大田コーチ) 昨年同様16チームで開催  第21回となる今年のNPBジュニアトーナメントは12月26~29日、神宮球場と横浜スタジアムを舞台に行われる。第1回大会から出場しているNPB12球団のジュニアのほか、昨年は招待チームとして参加したオイシックス、くふうハヤテ、日本独立リーグ野球機構のルートインBCリーグ、四国アイランドリーグplusを加えた、ジュニア16チームが正式な出場チームとなり、日本一を競う。   ■2025読売ジャイアンツジュニア スタッフ&メンバー 監 督 35 西村健太朗コーチ 44 大田 泰示コーチ 62 黒田 響生 0 鴨志田 京(高輪クラブ)2 松尾  錠(深川ジャイアンツ)6 篠田  凌(用賀ベアーズ)7 榊原 輝人(小金井三小メッツ)8 佐々木雄一郎(府中五小ファイブファイターズ)9 割石 有音(文京パワーズ)10 平塚 翔馬(南六郷ライダース)11 熊井 健隼(深川ジャイアンツ)17 舩山 海翔(松風スラッガーズ)18 香川 幹大(西埼玉少年野球)19 山崎 央月(国立ヤングスワローズ)22 笹川 隼人(グレートベアー)25 丸山 永翔(習志野サンデーズ)27 山㟁  陽(豊島ブレイズ)31 納冨 航成(野川レッドパワーズ)51 木村慎太郎(和泉少年野球チーム)66 金山 晃大(狛江ロッキーズ)99 荒武 晄大(谷端ジュニアスポーツ少年団) ※数字は背番号、カッコ内は所属チーム。太字は全日本学童マクドナルド・トーナメント出場チーム(10/27 スタッフ&メンバー加筆・更新しました)