男性を基準につくられたグローブやミットが当たり前…女子野球選手は、そんなグローブやミットをなんの疑いもなく使っている日々…
その中でもより腕力・握力を必要とするキャッチャーミットは、一般的に売られているものでは重くて扱いきれていない女子選手がほとんどです。
そんな現状を変えるべく、女子野球選手のキャッチャーのために開発された≪女子硬式野球選手向けのキャッチャーミット≫が完成しました。
新型開発:フィールドフォース/Glom(グロム) グラブ工房長
プロデュース:フィールドフォース 女子野球出身 女性社員
2025年9月7日更新
目次 |
女子用ミットの開発ポイント |
特徴① サイズと重量 |
特徴② 捕球動作 |
特徴③ クロスプレーも考慮 |
同シリーズの女子用グローブ |
女子用ミットの開発ポイント
「女子選手のためのミット」を開発するにあたり、実際の選手たちはどのようなミットを使っているのか?そしてどのような改善点があるのか?という市場調査が必要でした。
そこでグラブ工房長が自ら大学の女子野球部に出向き、女子選手が使っているグローブやミットを調査した結果…
★サイズ感は市場にある小型~中型を使用している
★型の特徴は、技術力の高い正捕手は捕球面積の小さい小型かつ浅いタイプを使用しており、それ以外の捕手は中型でポケットが深いタイプを使用している
★中型サイズを使用している捕手も手入れ感は緩く、守備用手袋を使用している
ということがわかりました。
そこで、現場の実情や課題を加味した型の改良・開発に着手しました。
\小型で深いタイプを/
特徴① サイズと重量
全体的な大きさは自社展開していた小型サイズを参考に、捕球面の深さを出すために奥行きをつくり、ボールを掴むように捕れる型に改良しています。
また、革の厚みや補強パーツを調整し軽量化されているため、先端に重さを感じることがなく、女子選手も操作しやすいミットが実現しました。
初期サンプル(左)は捕球面が浅型だったため、改良サンプル(右)では深さを出し新型として採用)
そして女子選手の永遠の課題ともいえる「手入れのフィット感が悪い」「中がブカブカ」という問題点も解決しました。
手の大きさはもちろん、男子選手とは指の太さも異なります。
バンド部分の改良で手入れのフィット感を向上させ、指かけなどの内部パーツや指袋の縫製幅などを女子選手向けの構造にしています。
特徴② 捕球動作
もっとも重量ともいえる捕球動作については、親指芯材は硬さを残して安定した起点としつつ、4本指側が動いてボールを掴みにいけるような構造にしています。
直球はもちろん変化球でもミットの芯で捕球し、女子選手でもブレないキャッチングをするために工夫されています。
特徴③ クロスプレーも考慮
先述したように浅いタイプのミットよりも深いタイプを使用している選手が多いという理由の一つに、「クロスプレーのため」という点が挙げられると思います。
1点を争う試合で確実に勝負を左右する大事なプレーです。
小型かつ軽量タイプのため投球の捕球時には操作しやすく、奥行きのある深めのポケットでランナーとの接触でも落球しない安心感があるのです。
型を開発したグラブ工房長による型付け済みで販売していることも特徴の一つです。
同シリーズの女子用グローブ
今回ご紹介したキャッチャーミットのように、サイズ感・長さだけではなく、内部の構造まで女子野球選手向けに開発されたグローブも人気です。
各パーツの革の厚み・補強パーツの大きさ・指かけの長さと位置など
同じように使用感や操作性の面で女子野球選手のために型の開発がされた内野手用&外野手用グラブも好評です。