今治市営球場で行われた2回戦では、第1試合に前年優勝の長曽根ストロングス(大阪)が登場し、21得点の大差勝ち。9度目の大会制覇に向け、またとない好スタートを切った。
(写真&文=鈴木秀樹)
■2回戦
◇8月9日◇今治市営球場
▽第1試合

長曽根・吉見主将は5安打
[鳥取]初出場
弓ヶ浜ベースボールキッズスポーツ少年団
00000=0
7455x=21
長曽根ストロングス
[前年優勝・大阪]2年連続19回目
※5回時間切れ
【弓】井田、松永、山田、井田-渡部、松永、渡部
【長】辻井、高見-岡林
本塁打/山田雄(長)
三塁打/辻井、川添(長)
二塁打/中村(弓)、日本松、吉見2、釜池、堀井(長)
【評】長曽根ストロングスは1回裏、先頭の吉見憲眞主将、山田蒼、山瀬晴の3連打で先制点を奪うと、その後も日本松龍、川添瑠希の連打、茂友悠人、辻井恭悟、再び吉見主将の連打など打者11人で、いきなり7得点。以降も打線の勢いは止まらず、2回に5安打4得点、3回に6安打5得点。最後の攻撃となった4回裏には、5安打の最後を代打・山田雄大の右サク越え2ランで締めくくった。5打数5安打の吉見主将をはじめ、山瀬、川添が3安打を記録するなど計24安打21得点。一方の弓ヶ浜ベースボールキッズスポーツ少年団は、初回に前日4安打の一番・渡部絢太が内野安打で出塁、三塁まで進んだものの無得点に終わると、その後は先発の辻井から5年生の髙見銀志郎、同じく5年の堀井一煌へとつないだ長曽根投手陣を打ちあぐね、2安打無得点で試合を終えることとなった。

長曽根は1回裏に8安打7点。二番・山田蒼は右前打㊤、九番・辻井は中越えに2点三塁打㊦


長曽根は先発の辻井から、髙見㊤と堀井㊦の5年生コンビへの継投で完封リレー


弓ヶ浜は4回表、中村晴琉が左中間へ二塁打㊤。松永郁哉主将は1回のピンチでマウンドに上がり力投㊦


―On-the-ground report―
前年Vのアドバンテージと万全の準備
大差勝ちの長曽根・熊田耐樹監督は柔和な笑みを浮かべながらも、勝利に浮かれることはなかった。
「これからまた、戻って練習ですわ」
前年優勝枠での出場は、全ての試合が、その日の第1試合に組まれることになる。長曽根の場合、勝利を前提に、決勝までの全日程で練習場所を確保、試合に勝でば、指導陣は次の対戦相手になるチームの試合を見て、選手たちは次戦に向けて練習と、大会中もきっちりとスケジュールが組まれているのだ。

4回裏に代打・山田雄がチーム第1号の本塁打㊤。六番・川添㊦も3安打の活躍

とはいえ、不安もあったであろう初戦を、余裕を持てる点差で勝てたことは大きい。
「エースの山瀬を使わずに勝てたんが何よりです」
今大会から、従来の「一人1日70球」の投球制限に加えて「一人1週間210球」の新たな制限も適用される。
序盤戦でエースを温存できればベストだが、厳しい戦いになるほど、そのリスクは高まる。それだけに、初戦大差勝ちの意味は大きなものがあるのだ。
1回戦を確実にパスできることも含め、前年優勝枠での出場は、例年にも増して大きなアドバンテージになる。もっとも、そのアドバンテージを無駄なく生かすことができるのも、長曽根の、他を寄せ付けない経験値があるからこそだろう。

「絶好調です!」と5安打の吉見主将(=写真㊤)。「高野山(7月下旬に行われた高野山旗全国学童軟式野球大会)は3位だったけど、そこから調子は上がってきてます。今日はみんな、声もよく出てました。自分は今年キャプテンなので、(5年生で活躍した)去年と比べて、緊張とはちょっと違うけど、責任感はあります。これからも一戦一戦大事に戦って、優勝します!」と頼もしい。
終盤に代打でチーム第1号のサク越え弾を放った山田雄大は「『絶対に打ったる』と強気で向かっていけました。今年初めてのサク越えです。1本打てて、良い感じでいけると自信になりました」と力を込めた。
快勝に笑顔の長曽根ナイン。9度目の優勝、3度目の連覇に向けて、理想のスタートとなった。
弓ヶ浜「強い相手に本気で勝ちに行った」

弓ヶ浜ベースボールキッズスポーツ少年団は目標の2勝に届かず、選手たちは悔し涙を流した。
松永智明監督は選手たちに向かい「みんな泣いているのは、強い相手にも本気で勝ちに行った結果だからだ。まだ大会はある。この悔しさを忘れず、これからに生かそう」と語り掛けていた。
