高円宮賜杯第46回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメント神奈川県予選大会は6月7日、川崎市の等々力球場で開会式を行い、8月7日から愛媛県で行われる全国大会への切符を懸けた戦いが始まった。この日は午前8時30分から行われた開会式に続き、同球場など川崎市内4会場で1回戦16試合が行われた。6月28日に同球場で予定される決勝まで、熱戦が続く。
(本文&写真=鈴木秀樹)
※記録は編集部。全試合の結果速報ではありません
※公式記録は神奈川県野球連盟のホームページでご確認ください


――1回戦Pick UP――
6月7日◇大師公園軟式球場
◇第2試合
清水ヶ丘ジャイアンツ〇4対0●栗木ジャイアンツ

新人戦関東王者におごりなし
昨秋の新人戦関東王者・清水ヶ丘ジャイアンツ(横浜)は川崎の強豪・栗木ジャイアンツとの“ジャイアンツ対決”に臨んだ。
1回裏に連続四球や六番・長養陽輝の左越え適時三塁打などで3点を先取した清水ヶ丘は、先発の松﨑星太朗主将が4回までを被安打3のゼロ封。5回を長養、最終6回を皆川遥人がきっちりと抑えて栗木打線を完封。攻めては5回にも1点を加え、危なげなく初戦を突破した。

清水ヶ丘は1回裏、四球で出塁の川崎晃輔が内野ゴロの間に先制のホームイン㊤ 長養は左越えに適時三塁打㊦

試合前には、「ウチには新人戦で優勝させてもらった、最後の武器“まぐれ”がありますから。頑張ります」と笑っていた清水ヶ丘・益留順一監督。ところが、完封快勝にも、試合後の表情は厳しい。
「ぜんぜん、ダメですね」
まずは投手陣に苦言を呈した。
先発の松﨑主将はコントロール良く試合をまとめたが、「ムダな球が多いんですよね」と指揮官。松﨑主将本人も「集中が足りないまま、なんとなく投げてしまい、ボールが先行してしまう場面が何度かあって…」と反省する。
2番手の長養は伸びのあるストレートで、1イニングながら2奪三振と好投したが、「丁寧さが足りない。雑すぎる」とばっさり。最終回、皆川への継投は「懲罰交代ですよ」と、にべもない。その皆川については「彼は故障明け。といっても完治していますが。ただ、無意識だと思うんですが、まだ腕を振るのに躊躇があるようです」と、三者三様の課題を挙げる。
攻撃についても手厳しい。
「とくに先頭打者については、もっと粘り強く攻めてほしい。どうにか出塁するんだ、という執念が足りないというか。淡白すぎるんですよ」
注文は多い。ただ、裏を返せば、この結果でも厳しい注文をつけたくなるほどに、地力をつけているということでもあろう。
益留監督が振り返る。
「新人戦後は、多くのチームと対戦させていただきました」
新人戦王者に対して、関東圏の数多くのチームから対戦申し込みがあるのは、恒例行事のようなものだ。そうして多くの強豪と試合を重ねる中で、相手チームから学ぶところも多かったようだ。
「攻撃面などは特にそうですね。できる、できないは別として、こういう形があるのか、といったことです。勉強になりました」
と指揮官。
「ウチも(川崎晃輔、松﨑主将、皆川の)一、二、三番の打順は固定できるようになってきたんですよ」
今も進化の途中、といったところか。彼らがすべて注文通りに動けるようになれば…。今後の楽しみは大きい。
が、当然ながら、まずはここで結果を出したい。益留監督に油断はない。
「(同じ横浜市の強豪の戸塚)アイアンボンドスさんは強いですから…」
おごりや、思い上がりは皆無。どこまで飛躍できるか。注目したい。

若き栗木Gは粘り光る
ここでは清水ヶ丘に及ばなかった栗木だが、初回の3失点にもかかわらず、粘り強く戦い抜いた。
四番に座り、3回表にはチーム唯一の長打となる二塁打を右中間に放った小林新拓(=㊦写真)、1回裏途中から、リリーフのマウンドに上がり2、3、4回を3者凡退で切り抜ける、堂々の投球を披露した餘助康生は、ともに5年生。スタメンには小林新拓、餘助を含め3人の5年生と、4年生1人が名を連ねる、若い戦力だ。

小林和洋監督は「人数は決して多くない5年生ですが、実力のある選手が多いんです。4年生にもいい選手がいる。まだこれからですが、新人戦に向けての楽しみもあります」
大舞台ではあるが、それゆえ、力のある下級生たちに経験を積ませるための選手起用、という意味合いもあったようだ。
「敗戦には終わりましたが、収穫もあった試合でした」
と小林監督。
「これからまだ地元の大会も、県大会もあります。6年生たちにも頑張ってもらいたいですし、5年生以下は新人戦もありますしね」
今後に注目したい、実力派軍団だ。
