夏を越え、主役は6年生から5年生以下の新チームへ──。東京新聞杯争奪第44回東京都学童軟式野球大会新人戦は10月4日、板橋区の荒川戸田橋野球場で2回戦が行われた。本来は9月20日に開幕予定だったが、台風25号や長雨の影響でスケジュール変更が続く。大会はノーブルホームカップ第28回関東学童軟式野球秋季大会(11月・茨城)の予選を兼ねるほか、優勝チームは来年夏の高野山旗(和歌山)、準優勝チームは同じく来夏の阿波おどりカップ(徳島)の出場権を得る。この日は昨年の4年生王者・不動パイレーツ(目黒)、同2位のカバラホークス(足立)がそろって姿を消すなど、波乱含みの様相を呈している。
(写真&文=鈴木秀樹)
※記録は編集部、本塁打はランニング。全結果は東京都軟式野球連盟HP参照(⇒こちら)
■2回戦
用賀が4年生チャンプ不動を下す

◇10月4日▽E面第1試合
不動パイレーツ(目黒)
100100=2
01006x=7
用賀ベアーズ(世田谷)
用賀ベアーズが昨秋のマクドナルド・ジュニアチャンピオンシップ王者・不動パイレーツを下した。
先制は不動。1回表に先頭の細田航から中井嘉紀主将、木下夏之介、小金沢遼、村田佑豪まで怒濤の5連打も、本塁補殺など用賀の好守備もあり、得点は1にとどまった。
一方の用賀も2回に先頭の四番・三好球央の本塁打で1点を返して同点とするが、こちらも続く好機に追加点を奪えず2者残塁と攻めきれない。
㊤不動先発の安田羽玖は緩急巧みな投球で用賀打線を4回まで4安打1失点に抑えたが…

不動は4回、岸明樹の左中間二塁打からの好機に、岸は走塁死も、二塁に残った杉元陽が盗塁悪送球でホームにかえり勝ち越し点を奪った。
それでも用賀は5回、狩野大知主将の内野安打と市村雄志のバント安打などで一死満塁とすると、2つの押し出し四球で逆転、さらに手塚蓮、齋藤尽の連打で加点。リリーフの佐藤智也が最終6回表を3人で抑え、終わってみれば5点差の決着となった。
「いやぁ、やっとです。この学年は不動さんに一度も勝ったことがなかったんです。ジュニアマックも3回戦で当たって、やられてますしね」
用賀・広田敏章監督は勝利をかみしめるように喜び、逆転勝ちの選手らをたたえた。
「初回も4回も、相手を1点ずつで抑えてくれたのが大きかった。今日は守り勝ちですね」
先発し、4回まで粘り強く投げぬいた足立洋平(=㊦写真)は「ピンチはコースだけ気をつけて、みんなに守ってもらうつもりで投げました」と笑顔で話した。

㊤4イニングを2失点に抑える力投を見せた用賀先発・足立

5回裏、逆転し2点リードから齋藤が中前適時打を放ち㊤、手塚がこの回6点目のホームに滑り込む㊦

結果的に差はついたものの、紙一重の勝負。敗れた不動・中井紀和監督は「初回のチャンスでもう1、2点取れていれば…というのはありますが、力が足りなかったということでしょう。結果は仕方ありません」。
2018年の優勝以来、新人戦のタイトルからは遠ざかっている不動。“鬼門”ともいえる本大会ではあるが、3回戦敗退の2023年、初戦敗退に終わった2024年は、いずれもその敗戦から奮起し、翌年に全国大会出場を果たしている。
「今回も、今日の結果を“良い負け”だったと言えるように頑張るしかないですね」と中井監督。今回も巻き返しは必至だろう。
国立がライバル・東村山に勝利

◇10月4日▽5面第3試合
東村山3RISEベースボールクラブ(東村山)
01101=3
30201=6
国立ヤングスワローズB(国立)
※5回時間切れ
多摩地区の強豪対決は、国立ヤングスワローズに軍配が上がった。
国立は1回裏に鈴木湊人の安打、小林歩睦の本塁打、さらに平井暁葉主将の二塁打などで3点を先取。追う東村山3RISEも2回に敵失から好機をつくり1点、3回にも梅田丈太郎主将の安打から1点を返して迫ったが、国立は3回裏に平井主将の2点適時打で再び突き放した。

国立先発の山本㊤は好投に加えて初回には先制2ランを放つなど投打で活躍

制限時間により最終回となった5回、東村山は山本楓、山﨑龍輝、本平尚滉の連打で無死満塁とするが、1点を返すにとどまり、国立が勝利を収めた。
5年前、東村山がチームを結成した際、最初の試合相手が国立だったという。それ以来、友好関係にある両チームだが、「今年の6年チームは、これまで一度も勝ててないんです」と国立・長嶋義範監督。「それもあって、子どもたちは気合が入ってましたね。いつも以上に集中できていたと思います」
先発のマウンドに加え、本塁打も放ち投打で活躍の小林歩睦は「ホームランの打球は今までで一番、飛びました。ピッチングでも気合を入れて投げることができました」と胸を張った。

一方、最終回に攻めきれず、悔しい敗戦となった東村山。5年生選手は多くなく、スタメンには平林奏人、川上稜の3年生2人も名を連ねた。
「ウチは育成タイプのチームなので…」という尾﨑俊生監督の言葉を裏付けるように、今年の6年生チームは2回戦敗退だった昨年大会からジャンプアップし、全日本学童東京大会でベスト8入り、さらにこの夏には、ジャビットカップで優勝、関東の強豪が集うGasOneカップでも準優勝を果たしている。
こちらもこのままでは終わらないはず。来季の飛躍を楽しみにしたい。
◇ ◇

強豪・レッドサンズ(文京)が4年生大会準Vのカバラホークスに快勝㊤

ナインスターズ㊤、山野レッドイーグルス㊦も勝利。世田谷3チームはそろって2回戦を突破した
