頭ひとつ抜けていた茎崎。
敗者復活は山野が制す
決勝の4回裏、茎崎は一死二、三塁から内野ゴロで三走・新岡蓮が生還
32チーム参加の第9回大会トーナメントは、準々決勝まで自主対戦形式で消化。また、球春到来を前に試合機会をできるだけ提供したい、という趣旨で組まれた敗者復活の裏トーナメントも同様に進行し、2月19日の最終日には各4強がそれぞれの頂点をかけて激突した。
海神の二番・小山田理が準決勝の3回に逆転2ランを放つ
会場一番乗りだったレッドサンズ(東京・文京区)は、新6年生が他大会出場のためにオール新5年生で参戦。準決勝は茎崎ファイターズ(茨城・つくば市)に3回コールドで、3位決定戦は豊上ジュニアーズ(千葉・柏市)に5回コールドで連敗と、最上級生の洗礼を浴びた。だが、2試合とも先制し、一番打者の大熊一熙が2本塁打など、収穫もあった。
準決勝の特別延長7回裏、守る海神は相手のゴロ・ゴーを外して(空振り)三走を憤死に
豊上は同じ千葉勢の海神スパローズ(船橋市)との準決勝で惜敗。先制して逆転された後に2対2に追いついて特別延長戦へ。表の守りをスクイズの1点に抑えたが、裏の攻撃はゴロ・ゴー失敗など無得点で涙した。続く3位決定戦は快勝も、「攻守ともミスばかりでぜんぜんでした。目標(全国制覇)にはほど遠いけど、現在地を知ることができたので、練習で精度を高めていきたい」と原口守監督。
3位・豊上は髙根史葉主将が捕邪飛を好捕(写真)など、個々のポテンシャルがうかがえた
小粒の若いチームながら、試合運びや積極性で頭ひとつ抜けていたのが、茎崎だった。秋の新人戦で茨城大会を制し、続く関東大会も準優勝という実績に奢ることなく、どこまでも手堅く果敢に1点を奪いにいく野球を展開。準決勝、決勝とも完勝で頂点に輝いた。
敗者復活戦の準決勝で先発。抜群の制球力で要所を締め、5回まで無失点と好投した山野のエース・橋本大輝
敗者復活トーナメントは、6年生14人で参戦の山野ガッツ(埼玉・越谷市)が制覇。攻守の要である正捕手・赤松宥昂が、ケガで外野を守るなど実はベスト布陣ではなかった。それでも、代わって扇の要に入った吉田悠真が2試合でタイムリー3本、投手陣を好リードで連勝に導いた。「卒団した6年生たちが去年のポップアスリートで全国出場しているので、ウチらもそれに負けないくらい練習して全国を目指しています」(吉田)。三ツ畑竜一監督は「昨日の練習試合で嫌な負け方をしていたのですが、今日は全員ですごく良い雰囲気で戦えました。ミス絡みの失点もありましたけど、春の大会を前に良い経験になったと思います」と振り返った。
町田玉川のエース・山下良登は敗者復活の準決勝、西伊興の強力打線を4回まで無得点に封じた
町田玉川学園少年野球クラブ(東京・町田市)は、選手12人のチーム力で敗者復活の準決勝を突破。同決勝は山野を終始、追う展開で敗れたものの、最大4点差から2度、1点差に迫るなど粘りが光った。