女子野球選手必見!適したグローブの選び方

2025.04.21上達女子野球
女子野球選手必見!適したグローブの選び方

市場で売られているほとんどの野球のグローブには特に「男子専用」「女子専用」といった区別はありません。

しかし、男子選手と女子選手では手の大きさ・厚み、指の長さ・太さ、握力や筋力は異なります。

女子選手が手に合わないグローブを使うことで守備の質を落とすことのないよう、最高のパフォーマンスに繋げるためのグローブの選び方をご紹介します。

記事の後半では、グラブ職人が女子選手のために型を開発した "おすすめのグローブ" も記載しますので、是非最後までご覧ください。

2025年4月21日更新

 目次
全体のバランス
手入れのフィット感
親指と小指の連動性
軽量感と操作性
ポケットを想定した捕球面
型付け加工
女子向けに開発されたグローブ
まとめ

 


全体のバランス

グローブに手を入れて動かしたときに、重く感じるか軽く感じるか…

実際の重量による差もありますが、同じ重量でも全体のバランスによって重さの感じ方は大きく異なります。

重心を緑色の捕球面部分に感じるか、青色の指先部分に感じるか…想像するだけでも、どちらが軽く扱いやすいかわかりますね。

好みは分かれますが、各指の長さが揃っているか?段になっているか?という違いも全体のバランス感に影響します。

また、親指と小指には芯材が入っており、指かけパーツもついているので、手を入れて開閉させた際に、しっかりとホールドされる位置やサイズになっているかも重要です。

小指側が長く重く感じる場合は軽快なハンドリングが難しくなりますので、指の長さや全体的なバランス、重心をどこに感じるかをしっかりと意識しましょう。

 

手入れのフィット感

女子選手に合うグローブと聞いておそらく1番イメージしやすいのが、手を入れる部分の広さ(大きさ)ではないでしょうか?

バンド部分には、手口のサイズ調整用に穴が開いているので、購入後にきつく詰めることも可能です。

しかし、一般的な男子選手基準のグローブは、ここを狭く調整してもまだ女子選手の手に最適なフィット感ではないということがほとんどです。

【Glomで販売しているグローブの例】

守備用手袋を使う選手も多くいますが、やはり理想は女子選手にフィットするサイズ感で作られたグローブを使用することです。

ブカブカの状態では、実戦で動きながらグローブを出す際や、球際の捕球時などにブレが生じてミスに繋がってしまいます。

店舗などで実際にはめて選ぶ際は、バンドの穴の位置で調整できることも考え、しっかりフィットするか確認しましょう。

※画像の女子向けに開発された型のグローブこちら

 

また、もう1つ着目していただきたい部分としては、背面の窓の広さです。

基準としては指の第二関節部分あたりまで各指のヘリがきていると、内部の指袋も手前にあるので、全力で動くプレー中もフィット感が高まります。

 

親指と小指の連動性

そして実はあまり重要と気づいていない選手も多いのではないか?というのが、「親指がしっかりとしているか?」「小指側まで動かしたいように連動しているか?」という点です。

手の大きさよりも大きいグローブを扱うのですから、その両端である親指と小指がうまく使えないと捕球技術は向上しません。

親指と小指には "指かけ" と呼ばれる、指をホールドする革のパーツがついています。

一般的な男子選手を基準に作られたグローブでは、この指かけの位置が遠く…女子選手の手では本来あるべき位置に届いていないことが多いです。

グローブを選ぶ際は、親指と小指がしっかりと指かけに届いているか、両先端まで動きが連動できているかも是非意識してみてください。

小指に2本入れる「コユニ」と呼ばれる使い方をする選手も同様です!

\さらに/

無意識にグローブに手を入れるときに、親指側から基準に入れますか?小指・薬指・中指側から入れますか?

これは、どちら側を起点に使用する傾向があるかということを確認する一つの指標でもあります。

日頃何気なく手を入れていると思いますが、両方の入れ方を試してみるとしっくりくるのがどちらかわかると思います。

親指側から入れる選手は、親指のホールド感や安定を重視するとグローブを扱いやすいです。

逆に小指・薬指・中指側から入れる選手は、小指かけの位置や長さ・ホールド感を重視するとグローブ内でのブレが軽減されます。

 

軽量感と操作性

次に軽量感と操作性ですが、最初に記載したように全体の重量以上に重さのバランスがプレーをする上でカギとなります。

例えば…手口が広いのでバンドを調整して詰めたとしても、全体的に先端・外側に重さのバランスが偏ってしまったら、そのグローブは重く感じ扱いづらくなってしまいます。

ただ軽ければ良い!というわけではなく、あくまで野球のプレーをする上でグローブを操作しやすいと感じられる軽量感が大事です。

極論は、自分自身の手の感覚でプレーができれば1番ですね。

特に硬式用のグローブは、革がしっかりしていて強度も必要なので重くなりがちです。

そこで重要なことは、『強度が必要なところ』と『軽量化できるところ』が工夫されているかという点です。

なかなかグローブを購入する際に、このような中のパーツを見ることはできませんが…

捕球面など、強度が必要な部分はしっかりと厚みを残し、指先などは支障のない範囲で薄く革を漉くことで、手前側(手首側)に重心があり先端は軽くなるため、女子選手の力でも軽く扱いやすいグローブとなります。

グローブを選ぶ際は、手をはめてみたらそのまま軽く振ってみましょう。

操作しやすく、捕球動作の中でも扱いやすいと感じられることがポイントです。

 

ポケットを想定した捕球面

ポジションにもよりますが、特に内野手などは捕球面の中でどこでボールを捕るか?当てるか?までイメージしておくことが大切です。

しっかりとボールを掴むとき、握り替えを早くしたいとき、逆シングルのとき、当て捕りのとき…などなど、どの位置にボールがくるのかまで想像してみましょう。

グローブには縦のはさみ捕り型や、横のひねり捕り型など、さまざまな言い方があります。

グローブ本来の形と逆の使い方をしようとすると、うまくポケットができないこともありますので、どのように握りたいか?そのときにはどこでボールを捕りたいか?を確認してみましょう。

 

型付け加工

湯もみ型付けやスチーム加工など、店舗によってはさまざまな柔らかくする方法があります。

新品のグローブはカチコチなので、すぐに使いたい場合や自分自身ではうまく柔らかくする自身がないときは依頼してみましょう。

多くのお店では男性店員さんが型付けをしてくれますが、やはり手の大きさや指の太さが異なるので、少し広がってしまい手を入れたときに大きく感じでしまうこともあります。

メーカーや店舗によっては、手の小さいスタッフや女性スタッフが型付けをしているところもありますので、型付けを依頼する際には相談してみるのもひとつです。

\ポイント/

すぐに使いたいからといって、非常に柔らかくなるまで加工を依頼してしまうのではなく、キャッチボールができる程度(各指がある程度動くぐらい)にするのがおすすめです。

それぞれの手にあった使い方がありますので、ある程度柔らかくしてもらったら、あとは練習で使って自分自身の手でグローブを完成させましょう!

 

女子向けに開発されたグローブ

女子選手に合ったグローブを使うことで、間違いなく捕球技術は向上し、プレーのパフォーマンスも良くなります。

このブログで記載した重量感やフィット感・操作性などにこだわり、女子選手のために新型の開発をしたグローブがあります。

メーカー名【Glom(グロム)】 https://glom.shop/

長年女子野球界でプレーしてきた女性社員と、東京都足立区にあるグラブ工房の工房長が、プレーヤー目線と職人目線で双方が『女子選手のために』と試作を重ねて開発しました。

2025年4月時点では、内野手用・外野手用が販売されていますが、投手用・キャッチャーミット・ファーストミット・一回り大きい内野手用の新型開発も進めています。

 

まとめ

女子野球選手に合ったグローブの選び方についてご紹介しました。

見た目のかっこよさ、可愛さ、デザインもモチベーションアップには重要ですが、1番は守備・捕球を考えた操作性で選ぶことをおすすめします。

そして、しっかりと日々のメンテナンスを行い、長く大切に使い込んでいきましょう。

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